2011年1月 コラム
昨年のプロ野球は、パ・リーグで3位だった千葉ロッテがクライマックスシリーズを見事勝ち抜き、日本一に輝きました。
指揮をとったのは、就任一年目の西村徳文監督。西村監督は宮崎県立福島高校を卒業後、鹿児島鉄道管理局を経て、ドラフト5位でロッテに入団後、ロッテ一筋29年。千葉ロッテに対する想いは人一倍持っていました。
しかし、ヘッドコーチの昨年までは、選手一人ひとりの能力は凄いのにチーム内がバラバラで力を出せず、2年連続Bクラスのリーグ5位の成績でした。
そこで、監督を任されてからすぐに、チームスローガンを『和』と定め、故郷串間から取り寄せた芋焼酎を片手に選手一人ひとりと膝を交えて本音で語り合いました。
西村監督は高校2年生の時に一度だけ甲子園に出場しましたが、当時のチームは一人ひとりの力は大したことはなかったのにチームワークだけは抜群で、その力で甲子園の切符を手に入れたのだそうです。
その想いが千葉ロッテの選手たちに伝わり、崖っぷちでの厳しい試合を次々と勝ち抜いて、ついに千葉ロッテが日本一に輝いたのです。
私は毎年年頭に“このような気持ちで今年一年を過ごしたい”という想いを漢字一文字に表すのですが、今年選んだ漢字は『和』。
西村監督の云うチームワークを良くするという意味もあるのですが、その他にみんなの力を足すと大きなものになるという意味の足し算の『和』、そして温和で柔和な表情でその場の雰囲気を和ませるの『和』を目標にして一年を過ごしていきたいと思います。
聖徳太子の十七条の憲法の第一条「和を以て貴しと為す」にも出てくる『和』は、私たち日本人にとって基本であり、一番大切なのかもしれませんね。
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