『ある小学5年生のお話』に学ぶ 鈴木秀子先生より
皆さん こんばんは! 不妊相談ひとすじ25年 宮崎市の漢方相談薬局・漢方の麗明堂、一般社団法人認定の子宝カウンセラー 薬剤師の金丸です。
先日、Mさんの行動を見ていて、気になったことがあったので、後日確認するために聞いてみました。確認のために聞いたことが悪いわけではなかったのですが、私がMさんを信頼しきっていないまま聞いてしまったために、Mさんは「自分は、信頼されていない」と落ち込んでしまいました。
根っこの部分に信頼関係があるのと、ないのとでは、同じ行動を起こしても受け取る感じが全く違ってしまいます。
そんな時に思い出す鈴木秀子先生のお話を紹介させていただきます。
その先生が小学5年生の担任になったとき、一人服装が不潔でだらしなく、どうしても好きになれない生徒がいました。その生徒の通知表に先生はいつも悪いことばかりを記入するようになっていました。
ある時、この生徒が1年生だった頃の記録を見る機会がありました。そこには、
「明るくて、友達好き、人にも親切。勉強もよくできる」
と書いてありました。
間違っていると思った先生は、気になって2年生以降の記録も調べてみました。2年生の記録には、
「母親が病気になったために世話をしなければならず、ときどき遅刻する」
と書かれていました。
3年生の記録には、
「母親が死亡。毎日悲しんでいる」
と書かれていました。
4年生の記録には、
「父親が悲しみのあまり、アルコール依存症になってしまった。暴力をふるわれているかもしれないので、注意が必要」
と書かれていました。
先生は、急にこの生徒が愛おしく感じました。悩みながら一生懸命に生きている姿が浮かびました。放課後、先生はこの生徒に、
「先生は夕方まで教室で仕事をするから、一緒に勉強しない?」
と男の子に声をかけました。男の子は微笑んで、その日から一緒に勉強することになりました。6年生になって男の子は先生のクラスではなくなりましたが、卒業式のときに先生は男の子から、
「先生は、ぼくのお母さんのような人です。ありがとうございました」
と書いたカードを受け取りました。卒業した後も、数年ごとに先生は男の子から手紙をもらいました。
6年後、
「明日は高校の卒業式です。僕は5年生で先生に担任してもらって、とても幸せでした。おかげで奨学金をもらって、医学部に進学することができます」
10年後、
「僕は、父親に叩かれた体験があるから、患者さんの痛みが分かる医者になれます。僕は、よく小学5年生のときの先生を思い出します。あのままダメになってしまう僕を救ってくださった先生を神様のように感じます。大人になり、医者となった僕にとって最高の先生は5年生の時に担任してくださった先生です」
と書かれていました。
そして1年後に届いたカードは、結婚式の招待状だった。そこには、
「母の席に座ってください」
と一行書き添えられていました。
このお話は20年ほど前に聞いたことがあったのですが、相手を信じて質問して聞いていなかった自分に気付いてハッとしました。
人を見かけだけ見て自分の主観で判断するのは簡単です。でも、なぜそのような行動をしたのかを理解しようと思わなければ、最初に男の子のことを何も知らなかった、この先生と同じなのです。
『先入観という価値判断を捨てて、相手を理解する』という大きな学びをいただきました。
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