2017年10月 コラム
先日、心理セラピストの岡部明美さんの詩集『もどっておいで 私の元気!』を読んでいたとき、私の心にズキンと響いて、その後いつまでも忘れられない詩がありました。
見守る
心の最も深いところに傷を負ったあなたが、自分を守るためにしてきたこと、生きるためにしてきたこと。
「感じることをやめること」
「かかわることをやめること」
「誰かを許さないこと」
「自分を見ることをやめること」
「自分が生きていないということに気づかないふりをすること」
そうしなければ生きてこられなかった。そうしなければ、自分を支えられなかった。
でも、もしあなたを見つめている人の存在を、あなたを見守っている人の存在を、ほんの少しでも感じはじめたら、そーっと心の扉を開いてみてください。扉の向こうに新しい季節が訪れているかもしれません。誰かの笑顔に出会うかもしれません。あなたがただ自分をまっすぐ見つめてくれたということが、心からうれしい誰かが扉の向こうに立っているかもしれません。
私は岡部明美さんのこの詩を読んで、期待した行動や態度を相手にとってもらえなかった時に、心で相手を責めていたこと、優しく見守ることができなかったことを反省しました。目の前の人がそのような態度しか取れないとき、そのすべてを丸ごと見守ってあげられる… そういう人に成長していきたいと思います。