2023年6月 コラム
日本では、毎月お給料をもらう会社員のことを『〇〇マン』と言いますよね。
『スーパーマン』でも、間違いではありませんが・・・、一般には『サラリーマン』と言いますよね!サラリーマンの“サラリー”は、直訳すると「お給料」という意味なのですが、その語源はどこからきたのかを皆さんはご存知でしょうか?
“サラリー”の語源は、古代ローマ時代の兵士にまで遡るとされていますが、当時は塩(Sal サル)が貴重品であり、かつ生活に欠かせなかった為、お給料は今のようなお金ではなく、お塩をいただいていたのだそうです。その位、塩は生きていくために大切なものだった訳です。
古くから西洋での塩は、生きていく為に水の次に大切なものとして重宝され、よく汗をかいて働いた人ほど、塩分などのミネラルが必要となりますので、その代価として多く塩をあげていたようです。ですから、大量の汗をかくこれからの暑い時期に汗をかいた人は特に、必要に応じて塩(できたら海水から作られた天然塩)を摂っていただきたいのです。
塩は、昔は汗をかいて働いた人が貰うお給料だったわけですから・・・
塩はたくさん摂るのがいいのか?悪いのか? を論議する前に、汗をかいてたくさん働いた人は、当然たくさんいただくべきですし、少ししか働いていない人が多く貰うと摂り過ぎ!ということになるのです。ですから、今日一日どのくらい働いたかな?と振り返ってみて、汗のかき具合をみながら、その日のお給料(つまり塩の量)を決めたらいいのだと思います。
塩がどうして悪者になるのか?それは「どんな人が摂り過ぎると悪い!」の大事な主語が抜けているからです。この部分には、「汗をかいていない人」が入る訳ですが、汗をかいていない人は汗として塩分が出ていませんので、塩分を摂り過ぎるとバランスを崩してしまうのは当然のことなのです。 “塩” というと全て「悪いもの!」と決め付けるのではなく、汗を掻いた人にとってはミネラルを補い、私たちの体を助けてくれる“正義の味方”と思って、汗をかいた時はしっかり塩を摂ってくださいね。ですから、鉄工所や溶鉱炉で大量の汗を流して働いている方は、水分だけを補給していたら脱塩を起こしてバテてしまうので、水と一緒に必ず塩を舐めるのです。
昔は夏の暑い日には、おばあちゃんが麦茶を作る時に粗塩を一つまみ入れていましたよね。今のように経口補水液などの情報がない時代に、塩を摂ると夏バテを防ぐことが分かっていたおばあちゃんの知恵は、本当にスゴイと思います。この夏にたっぷり汗をかいた人は、その分ご褒美として、天然塩を摂られてみては如何でしょうか?