特集 胎児に心はあるのか?①
皆さん こんばんは! 不妊相談ひとすじ20年 宮崎市の漢方相談薬局・くすりの麗明堂、一般社団法人認定の子宝カウンセラー 薬剤師の金丸です。
昨日の夜中は、台風7号により風雨が強くて眠れなかった方も多かったのではないでしょうか。
皆さんのところは、大丈夫だったでしょうか?お見舞い申し上げます。
ロシアで行われているワールドカップサッカーは、日本はよく頑張りましたね!
ベスト8進出にはなりませんでしたが、ベルギー相手に2点も先制して本当によく頑張ったと思います。
今日から、明和政子さんの「胎児に心はあるのか?」という、とても興味深い特集をご紹介したいと思います。
京都大学大学院教育学研究科教授 明和 政子(みょうわ まさこ)さん
富山県生まれ。京都大学教育学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。京都大学霊長類研究所研究員、滋賀県立大学人間文化学部専任講師などを経て、現在は京都大学大学院教育学研究科教授。専門は「比較認知発達科学」。主な著書に『霊長類から人類を読み解く なぜ「まね」をするのか』(河出書房新社)、『心が芽ばえるとき コミュニケーションの誕生と進化』(NTT出版)、『まねが育むヒトの心』(岩波書店)など多数。
胎児に心はあるのか ~比較認知科学のアプローチから~
ヒトとは何か、ヒトの心の起源はいつなのか。それはどのように進化してきたのか。
私は「目には見えない心」を対象に研究を行ってきました。
「胎児に心はあるのか」と尋ねられると、私にもわかりません。
ただ、胎児の行動データを蓄積していくと、どう見ても彼らには心と呼べるものがすでにあるとしか思えないことは事実です。
ヒト特有の心のはたらき(心的機能)の起源を明らかにするために、私が選んだ研究方法は
「比較認知科学」というアプローチでした。
ヒトを含む動物の行動や認知機能をできるだけ同じ実験手続きを用いて比較し、それぞれの種がもつ特性を明らかにする方法です。さらに私は、世界に先駆け、ヒトの心的機能の創発(どのように芽ばえるのか)や発達(どのように動的に変化するのか)を科学的に明らかにするための新たな学問分野を開拓してきました。心理学や生物学でもなく、従来の学問の範疇には収まらない、神経科学や認知科学、医学、AI、情報学、ロボティクス、分子生物学といった文理融合のアプローチは、今やヒトの心を科学的に解明するために不可欠です。これより、その最先端の知見の一端をご紹介します。
チンパンジーとの比較からヒトの心の進化を研究
私がチンパンジーの心について研究をしようと決めたのは、21歳の時です。
訪問した京都大学霊長類研究所のチンパンジーの目を見つめると、彼らはまるで私の心を読み取ろうとするかのように強いまなざしで見つめ返してきたのです。チンパンジーと心が通じ合った気がして、その瞬間「チンパンジー研究者」になろうと決意しました。
霊長類研究所で生活するチンパンジーの多くは、ある程度の言葉や数を学習しています。しかし彼らにもヒト同様、豊かな個性があって、勉強が好きなタイプと、勉強は好きでないけど仲間とうまくやるのが得意なチンパンジーもいます。
チンパンジーはこの地球上で生きている動物の中で最もヒトに近縁な動物です。
遺伝子ゲノムレベルでの差でいうと、わずか1.5%の違いしかないそうです。ニホンザル、チンパンジー、ヒトの系統的な関係を説明すると、この3種の祖先は2,500万年前までは共通の祖先として生きてきました。
その後、ニホンザルの祖先がまず分岐し、その後もヒトとチンパンジーの祖先は同じ種として長い時間生きてきました。そして、700~800万年前に、ヒトとチンパンジーの祖先が別の道を歩み始めたといわれています。ヒトとチンパンジーの心を比較した時に見えてくる類似性は、両種が同じ動物として生きていた時代にすでに獲得されていた特性、異なる点は、両種が分岐した後のどこかの時点でそれぞれの祖先が獲得してきたと推測できます。
重要なことは、進化というと、ヒトがまるで進化上の最高傑作であるという誤解が流布しているように思います。しかし、それは正しくありません。それぞれの種は、彼らが生存してきた環境に長い時間適応しながら、今あるような心のはたらきを獲得してきました。どの種が優位、劣位という見方で進化を捉えることは誤りなのです。
≪つづく≫
麗明堂の子宝専用HPは
https://www.reimeido.com/ をクリックしてください。
私が先月、パソコンから24時間いつでも聞けるインターネットラジオで、『身近の人との関わり方』についてお話しています。ぜひ、お聴き下さいね!
http://www.omoraji.com/reimei.shtml
蒲公英T-1エキスについての詳しい情報は