2015年3月のコラム
今月は、小児科医 田下昌明先生のとても為になる子どもの教育についてのお話をご紹介したいと思います。
『善悪を教えるのに理屈はいらない』田下 昌明氏(小児科医)
愛する人のために尽くす喜びを、子どもはもう2~3歳から 覚えます。ですから、子どもは基本的には親孝行をしたいものなのです。
ところで親孝行とは、親を喜ばせることと思われるでしょうが、そうではありません。親を悲しませないことなのです。
子どもは、小さいうちは親を喜ばせようとします。それが段々成長していくと、親を悲しませないようにしたいと思うようになるものです。
しかしそのためには、どんなことをやったら親が悲しむのかということを子どもが知っていなくてはなりません。それには、親は子どもが小さい時から正しいことと間違っていることを、はっきりと教えておいてやらなくてはいけないのです。なぜなら、子どもにとって親が喜ぶことは“善いこと”、悲しむことは“悪いこと”だからです。
【著書 『親になる前から学びたい 安心の子育て塾』より】
この本を読んで、「そうなんだ…」と考えさせられました。子どもは、お父さん・お母さんが大好きです。その中でも妊娠中の十月十日の期間『一心同体』で一緒に過ごしたお母さんは特に大好きです。だから、子どもは親を悲しませないように、嫌われないように振る舞うのです。このことを知っていたら、親として、よく考えて喜んだり、悲しんだりもできたのかな~と思います。
子どもが10歳を過ぎる頃からは、なぜ善いのか?悪いのか?を教え諭すことも大事ですが、それまでの間は、理屈抜きでも善悪をキチンと教える(躾ける)ことが必要と言われています。会津藩の藩校“日進館”の教え『ならぬものはならぬ!』は、まさにそうですね。子どもにとっての善悪の判断は、親の感情・躾によって左右される…。誠に耳の痛い話ではありますが、これからも親としてしっかり襟を正して子どもと接していきたいと思います。
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