2014年12月のコラム
先月末、私が小さい頃から、かわいがってくれた伯父さん(父の兄)が亡くなりました。男ばかり4人の父の兄弟の中で、一番体力があって、一番元気な伯父さんでした。私が子供の頃、よく泊まりに行かせてもい、「梅干しを食べると元気になっとど~」と、ご飯が真っ赤になるくらい梅干しを潰してまぶして、酸っぱいご飯を食べさせてくれました。
伯父さんの仕事は花造り農家で、菊の部門で農林水産大臣賞をいただいたほど腕のある自慢の伯父さんでした。しかし、昨年春にパーキンソン病で入院してからはずっと寝たきりになり、今年に入ってからみるみる痩せてしまい、腕も足も指がくっ付く位に細くなって、お見舞いに行くたびに胸が痛んでいました。秋からは、全く食事がとれなくなっていたので、いずれはこの日が来ることは分かってはいましたが、もう会えないのはとても残念です。でも、一番寂しい思いをしているのは四男だった私の父で、一番ケンカをしていたすぐ上の伯父さんが亡くなり、とうとう兄弟が一人ぼっちになってしまいました。
今回、伯父を亡くして私が感じたのは、故人との思い出は『全てしてもらったことばかり』だったことでした。伯父との思い出が、まさにそんなことばかりだったのです。私が顔を出すと、お腹が空いているだろう!といつもご飯を食べさせてくれたり、子供の頃遊んでいて指のケガをした時は、仕事を投げ出してすぐ病院に連れて行ってくれたり、手作りのとてもよく飛ぶ竹トンボを作ってくれたり、長男の初節句の時に鯉のぼりを立てる時の長い竹竿をわざわざ山に採りに行ってくれたり、裏山のタケノコ採りによく 連れて行ってもらったり・・・元気なころの写真を眺めながら、一人そんなことを思い出していました。
今年は二人の伯父が続けて亡くなり、本当に寂しくなりましたが、私に“喜んで周りの人にしてあげることの大切さ”を教えて くれたような気がします。
私も、そして皆さんも、いつかは人生の終わる日がやって来ます。その時に、周りで見守ってくれる人たちに、懐かしく思い出してもらえる『~してもらったこと』を、果たして自分は、今どのくらいしているだろうか?と、真剣に考えてしまいます。
私も、伯父さんたちを見習って、これから人のお世話を喜んで続けていきたいと思います。伯父さん、今まで本当にありがとうございました。
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