2012年1月のコラム
新年おめでとうございます。皆様は健やかで穏やかなお正月をお過ごしになられましたでしょうか?昨年は東日本大震災を始め日本各地で起きた天災により、辛い思いを余議なくされた方が多くいらっしゃいました。しかし、その時にとった日本人の行動の素晴らしさが、世界各国から評価された年でもありました。
さて、私たちが海外の人からよく言われる“日本人らしさ”(謙虚さ、清純さ、思いやり
、和やかさ、祖先を大切にして歴史や伝統を重んじる)とは、いつ頃から根付いてきたのでしょう。それは、我が国で初めて書かれた歴史書『古事記』の中の日本神話(海幸彦と山幸彦や因幡の白兎など)にも、自分中心的な考えや思いやりを忘れた行動をとれば周囲との和を損ねるなど、日本人らしい自然観や人生観が多く書かれています。
平成10年にインドのニューデリーで皇后陛下がご講演されたときに、「一国の神話や伝統は、正確な史実ではないかもしれませんが、不思議とその民族を象徴します。これに民話の世界を加えると、それぞれの国や地域の人々がどのような自然観や生死観を持っていたか、何を尊び、何を恐れたか、どのような想像力を持っていたか等が、うっすらとですが感じられます」
と仰られたそうですが、震災からの東北の方々の我慢強い姿や、それを支えようとする日本国民の優しい心は、一朝一夕に造られたものではないと感じさせられます。
その乞食が編纂されてから今年で丁度1300年を迎えます。その中に出てくる禊池(みそぎ池)や祝詞の発祥の地(日向、小戸、橘、阿波木原)がある宮崎に住んでいる私は、これから更に歴史を学び、悠久の時を越え、多くの先輩方が紡いできた伝統・文化を大切に伝え、残していきたいと思っています。
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