2009年12月のコラム
師走に入り一段と冷え込んでまいりましたが、皆様元気にお過ごしでしょうか?
今年は初夏から一気に拡大した新型インフルエンザに加えて、これから季節性のインフルエンザの流行も始まりますので、例年にも増してインフルエンザを含めた風邪対策が必要です。
そこで今回は、よく皆さんから尋ねられる質問(2つ)についてお話したいと思います。
まず1つ目は「ワクチンは打っても大丈夫ですか?」というご質問です。
先月、持病を持つ高齢の方がワクチン投与後に亡くなったというニュースが出てからこのご質問が増えましたが、ワクチンを投与すると何故重症化しにくいかというと、例えて云うならば柔道やボクシングなどの“練習試合”を本番前にしておくことになるからです。
一度対戦しておくと相手の特徴が分かるので、予め対策がとれて負けにくいという訳です。
但し、体力が落ちている時や体調が悪いときにワクチンを投与すると、自信をつける為の練習試合が返って命取りになる場合もあるので、ワクチンを打つ場合には体調を整えて、免疫を上げておくことをお奨めしています。
もう一つのご質問は「タミフル(リレンザ)は飲んだ方が良いのですか?」というご質問です。
ここ数年、タミフル服用後の異常行動が話題になりましたので不安もあるかもしれませんが、タミフルやリレンザといった抗インフルエンザ薬は細胞から外にウイルスを出さないようにしてくれるので、インフルエンザの場合は効果的です。
ただ、皆さんが勘違いされやすいのは、“ウイルスの退治まではしてくれない”ということです。
ウイルスを泥棒に例えると泥棒集団を家に閉じ込めるまでは出来るけど、捕まえて退治するのはやっぱり自分の免疫(白血球)だということです。
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