2009年1月のコラム
新年おめでとうございます。
皆さんはお正月は初詣に行かれましたか?私は毎年三社参りをするのですが、今回は私が毎月お参りに行く鬼子母神さまについてお話したいと思います。
鬼子母神は、インドでお釈迦さまがお説きになられた法華経というお経の中に登場する、とても美しい鬼神で500人もの子供がいました。鬼子母神は、この愛する子供たちを育てるために人間の子供をさらって食べていました。人間たちは子供たちをさらわれることを恐れ苦しみ、お釈迦さまに相談しました。お釈迦さまは一計を案じ、鬼子母神が最も可愛がっていた一番下の子供を神通力によって隠してしまいました。鬼子母神は嘆き悲しみ、気も狂わんばかりに必死になって探し回りましたが見つからず、途方に暮れて、ついにお釈迦さまの元に行き、自分の子供が居なくなり見つからないことを話し、助けを求めました。
お釈迦さまは「500人の子供のうち、たった一人居なくなっただけでお前はこの様に嘆き悲しみ私に助けを求めている。たった一人か二人しかいない子供をお前にさらわれた人間の親の悲しみはどれほどであっただろう。その気持ちがお前にも今分かるのではないか?」と話し、“命の大切さと子供が可愛いことには人間と鬼神の間にも変わりはない”ことを教え、一番下の子供を鬼子母神の元に返しました。そこで鬼子母神は今までの 過ちを悟り、お釈迦様に帰依し、その後安産・子育の神となることを誓い、人々に尊崇されるようになったとされています。
それ以降、鬼子母神は鬼ではなくなったため、鬼の字の頭のツノを取った字を使うようになったそうです。
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