2004年8月のコラム
先日、あるデパートでエレベーターの前で待っていた時のことでした。3ヵ所あったエレベーターの扉の一つが開いたので、さあ入ろう!!とベビーカーを押して行ったら、扉が開いて1秒も経たないうちに閉まり始めて、私の押している子供の乗っているベビーカーが扉に挟まってしまいました。エレベーターの中の男性が外をよく見ずに「閉」のボタンを押した様だったのですが、普段あまり「閉」のボタンを押した事のない私にとっては、ちょっとビックリした出来事でした。
IT技術の進歩によってあまり便利になりすぎて、ちょっと待つのが億劫になり、パソコン画面の開く時間がちょっとかかるとイライラする人が多い今のスピード時代…速いことはある面とっても便利なのですが、この世の中が全てFastになってしまうと私たち人間の身体や心にとってはいささか不都合が生じるように思うのです。
「ファーストフード」という言葉に対して「スローフード」という言葉が出てきたり、『癒し系』や『和み』という言葉がブームになっているのも、私たち人間の身体と心においてはFastではなくSlowのほうを求めているのだと私は考えています。Slowというと何か遅くてのろまな…というイメージがありますが、決して遅いのではなく『ゆっくり』なのです。
また本当に大切なもの(信用、親友、伝統、心のふれあいなど)はどれも、時間をかけて『ゆっくり』としか培われないものばかりです。 皆さんもお忙しい毎日をお過ごしのことと思いますが、たまには≪速く速く!!≫の頭のモードを≪ゆっくり、ゆっくり・・・≫に切り替えてみてはいかがでしょうか?きっとあなたの身体は喜んでくれるはずです。
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