2004年3月のコラム
私は仕事柄、お客様のお家に電話をかける事が多いのですが、10年前と比べると電話を受ける人の対応が変わってきたな-と感じることがよくあります。
以前は、電話に出られた方が「はい、○○です。」と仰っていましたので「いつもお世話になっています麗明堂の金丸です。…」と、こんな会話で始まっていたのですが、最近は、電話に出られた方が「はい。」だけだったり、無言「・・・」の時もありますので、私の方から「恐れ入ります、○○様のお宅でしょうか?くすりの麗明堂の薬剤師の金丸と申しますが、△子様はいらっしゃいますでしょうか?」と話しますと「あー先生、私です。…」とうって変わって元気の良い返事が返ってくるのです。
電話通信の始まった頃は、相手にうまく通じたか?が確認できる様、受け手側は「はい、こちら○○」と応答するのが普通だったそうです。うちの従業員にどうしてこんな風に変わってきたんだろうね…と聞いてみると、最近しつこい営業の電話や変な電話が多いからですよ!との返事が返ってきました。
時々「私の考えが間違っているのかなー?」と思う事もあるのですが、自分の家に電話をかけると4才の次男が「はい金丸でちゅけど、どちらちゃまでちゅか?」と言って受話器を取る度に、教育上間違っていないんだ!と自分に言い聞かせています。
私が一番怖いと思うのは、まだ礼儀や常識を知らない子供たちが大人の対応を真似して『電話は黙って取るものだ…』と思い込むことです。本当は受話器を取ったら名前を言うのが礼儀なんだけれど、今は何かと物騒だから…と分かっていらっしゃる方の場合はいいのですが、10年後20年後を考えると本当にゾッとします。
以前のように、みんなが安心して受話器を取れる日が来ます様、私は願っています。
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