2022年4月 コラム
『神さまがくれた一枚の招待状』
さて今回は心を育てる小冊子の中に、とてもいいお話がありましたのでご紹介させていただきます。
戦後の豊かさの中で、私たちは現在の物の豊かさを『当たり前のこと』と感じているかもしれません。お金さえ出せば、並べてある欲しい商品がいつでも手に入るという生活に慣れ親しんできた結果、いつの間にか自分の仕事も、大切な未来も、すべて「出来上がった商品」と考え、自ら創造することを避け、人生を消極的に生きているとしたら、実はたいへん不幸なことではないでしょうか。
「この人生は、神様が与えてくれた一枚の招待状である」
と言ったのは、作家で詩人の高見 順氏です。
その招待券を使って人生を色鮮やかなものにするため、私たちの持てるだけの心と体を使い、他人の役に立とうと考えること。そうした人々が増えることが、住みよい世界をつくっていくのではないでしょうか。
(ニューモラル152号)
私も、今までの人生を振り返ってみると、物が豊かではないときのほうが、いろいろと工夫したり、どうしたら良いかと真剣に考えますので、次々と新しいアイデアが生まれてきて、たとえ辛いことがあっても、人生が積極的に楽しくなってきます。そして、皮肉にも物に恵まれている時のほうが、条件は良いはずなのに、却って消極的になり過ぎて伸び悩んで人生が楽しくないことが多かったように思います。本当に、人生は不思議でわからないものです。ですから、恵まれていないことがあっても、そのことが良くなることをイメージしていけば、良いことが起きていくのだと思います。高見さんが仰るように、神様から頂いた人生をどう前向きにお役に立てるように生きるか・・・ 楽しむことができるか・・・がとても大切な気がします。神様からいただいた一枚の招待状を、感謝して大切に生かしたいと思います。