食品添加物の神様『安部司さん講演会』レポート②【食・農・環境を見直すために】

公開日：2019年07月30日カテゴリー：ブログ, 健康のお話

　皆さん　こんにちは！　不妊相談ひとすじ２０年　宮崎市の漢方相談薬局・漢方の麗明堂、一般社団法人認定の子宝カウンセラー　薬剤師の金丸です。

　今日も暑い一日でしたね～

お店の周りの芝にたっぷり水をあげようと朝から張り切っていたら、あまりの暑さに、自分の体全身から玉のような汗（水？）が出てきました。（笑）
　時々、何をやっているのか分からないようなことがあると、自分で自分のしたことに笑いが出てきます。

　皆さまは、体調の方はいかがでしょうか？

暑い時の対策は・・・
①気の温度と室内のエアコンの温度の差を大きくしないこと
②お風呂では、３０分以上長めに湯船に浸かること
③夜は、早寝をすること

　まずは、この３つについて実践してみてはいかがでしょうか？

　さて、今日は昨日に引き続き、月刊誌「むすび」に掲載されていた安部司さんの講演会の後半のお話をご紹介させていただきます。

安部　司さん　加工食品診断士協会代表理事

食品添加物の実態を広く世に知らしめたベストセラー『食品の裏側』が出版されたのが２００５年。社会現象といってもいいほどの全国的な反響を巻き起こし、テレビの密着取材を受けるなど、瞬く間に時代の寵児となった。「添加物の神様」の異名をとり、さまざまな加工食品の開発に携わり、食品添加物をはじめ食の安心・安全への取り組みに活躍している。

福岡チャリティー公演会より『安部　司さん講演会』レポート

塩・油・糖の摂りすぎに注意

お菓子にトランス脂肪酸

油については、「サラダ油は（原料が）遺伝子組み換えなので安い」と前振りした後、心臓疾患などへの影響が疑われるトランス脂肪酸について注意を呼びかけました。

米国では昨年、食品へのトランス脂肪酸の添加が全廃されることが決まり、欧州やアジアでも規制や表示が義務付けられていますが、日本は野放しです。
「日本人はトランス脂肪酸の摂取量が少ないから」
という理由からですが、安部さんは、
「ところが東京大学と順天堂大学が調べたら、３０～４０代の女性の3割以上が（ＷＨＯなどの基準値を超えて）摂りすぎでした。しかし規制の動きは全くありません。そんなときはどうしたらいいか。（影響が）はっきりするまで買わないことです。メーカーはこれが一番怖い」。

　とくに女性が好む市販のお菓子やケーキには、トランス脂肪酸を含むマーガリンやショートニングが多く使われています。

「しっとりパンにも気を付けましょう。ただの水は乾燥します。ところが乳化した油は水を放しません。その結果、パンがしっとりふんわりしています」「一番使うのはインスタントラーメン」と安部さん。水分を飛ばすために油で揚げるからです。

塩分といい、トランス脂肪酸といい、問題の多いインスタントラーメンを食べるなら、

「ゆで汁は一回捨てる。そしてスープを全部飲まないこと」
とアドバイスをしました。

ブドウ糖果糖液糖と酸味料

糖類、中でも

「白砂糖が怖いのは増量性と習慣性があるから」。
さらにその砂糖より害があるとして安部さんが指摘したのが、ブドウ糖果糖液糖です。説明によると、遺伝子組み換えのトウモロコシを原料にしたコーンスターチを、これまた遺伝子組み換えのアミラーゼという酵素でブドウ糖の液体にします。ブドウ糖は甘さが足りないので、半分をさらに別の酵素を加えて果糖にします。500ミリリットルの清涼飲料水には、砂糖に換算すると平均して５０～６０グラムが入っています。コップに半分も入った砂糖を示すと、会場はどよめきました。
もしそれだけの砂糖が入った砂糖水なら、とても甘すぎて飲めたものではありませんが、それを子供たちが喜んで飲む秘密は、やはり添加物です。
安価な酸味料のクエン酸を一緒にすると、飲みやすくなります。さらに合成のビタミンＣ（アスコルビン酸）、食物繊維として難消化性デキストリン、着色料、合成の香料などを加えます。
ブドウ糖果糖液糖は最初からブドウ糖と果糖に分かれているため、素早く吸収されて血糖値を跳ね上げ、インスリンが一気に分泌されると、ストンと血糖値が下がってしまいます。それを繰り返していると、体に大きな負担をかけます。

「いいとこ取りはできない」

私たちは添加物とどう付き合えばいいのでしょうか。安部さんは「覚悟」を求めます。添加物の長所（はたらき）は、安い・簡単・便利・きれい・オイシイ（素材のおいしさではなく、つくられたオイシサ）という5つ。

半面、添加物のもたらすリスクは、長い目で見た自分や子供たち、家族の心身への悪影響、地球環境への負荷などです。加工食品が嫌だと思えばできるだけ手作りする「覚悟」、リスクよりも添加物の働きが自分にとってメリットがあると思えば加工食品を選択する「覚悟」がやはり必要なのです。

「安くて便利で簡単で、農薬のないものがほしいといっても、あるわけがない。いいことと悪いことを同時に考えないとダメ。いいとこ取りはできません」

さらに今後は、遺伝子の一部を破壊したゲノム編集食品なども予想されます。

「私たちにできることは、『表示してください』と運動するしかないですね」

≪おわり≫
マクロビオティックマガジン　ＭＵＳＵＢＩ（むすび）7月号より

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