特集「恵比寿さまを祭る国」(前半) 玄侑宗久さん
皆さん こんにちは! 不妊相談ひとすじ25年 宮崎市の漢方相談薬局・漢方の麗明堂、一般社団法人認定の子宝カウンセラー 薬剤師の金丸です。
今日の宮崎は、梅雨明けを思わせるくらいの晴れのお天気です。
ということで、朝から家の大掃除をしています。やっぱりお日様は気持ちいいですね~
さて、今日から2回に分けて、7月13日の「生命尊重の日」の特集として書かれた芥川賞作家で僧侶の玄侑宗久さんの『恵比寿さまを祭る国』を紹介したいと思います。なぜ、7月13日が生命尊重の日かと言いますと、戦後間もない昭和23年7月13日に母体保護法が制定されたことから、この日を生命尊重の日としてお腹の赤ちゃんとお母さんを守る喜びの日にされているとのことでした。
それでは、玄侑宗久さんが生命尊重の日特集として書かれた『恵比寿さまを祭る国』です。
昨年(2019年)の全国の出生者数は約86万人で、過去最少を記録した。政府の出した「少子化社会対策大綱」には【86万ショック】と書かれたが、幼児教育や保育の無償化など、子育て支援を積極的に進めてきたつもりの政府とすれば、相当ショックだったのだろう。
新大綱には、結婚新生活支援事業の増額や範囲拡大などを盛り込んだが、ここにはお金では解決できない問題が横たわっていると思う。
NIPT(新型出生前診断)に代表される「命の選別」の安易な横行である。NIPTは、母体血に混入した胎児のDNA断片を解析し、およそ20ccの採血で胎児の染色体を調べる検査だが、無侵襲であるためじつに速やかに拡がりつつある。陽性や擬陽性の人が受けるべき羊水穿刺による確定診断の受診率も低く、また相談すべき遺伝カウンセラーが少ないことも問題だが、何よりそうした検査を何のためにするのか、根本的に考えてみるべきではないだろうか。昔は「案ずるより産むが易し」と言ったものだが、今や「案じて産まない」プレッシャーが次々に与えられる社会なのだ。
考える方法はいくつかあるが、ここでは日本古来の【共生】と【和合】のシンボル、七福神の思想をご紹介しよう。
室町末期から江戸初期に成立したとされる七福神は、当時の世界つまりインドと中国、日本(三国)の代表で構成された。インドからは大黒天、弁財天、毘沙門天(びしゃもんてん)、中国からは福禄寿、寿老人、布袋和尚(ほていおしょう)、そして日本からは唯一、恵比寿さまが加わっている。
この組み合わせを考えたのが臨済宗の僧侶と聞き、私は7人に共通する特徴や同じ宝船に乗るべき理由などを考えてみた。しかし、どうにも分からず、なるほどこれは「七癖(ななくせ)」あるいは「七難(しちなん)」を表しているのだと知った。七難が七福に転ずるのは、布袋和尚の哄笑(こうしょう)のおかげである。
「あんた、ワシと全く違うけど、おもろい奴やなぁ」
そんな風情で布袋和尚は笑っている。宝船とは、共通点もないまま仲良くこの世界に乗り合わせること。べつにどこかへ宝探しに行くわけではなく、異文化の和合という宝がすでに載っている船なのだ。
≪この続きは、また明日・・・≫
今日は、ここまでです。私も今まで生きてきて、七福神のことは知っているつもりでしたが、それは只「誰が、〇〇の神様である!」という安直な覚え方で、なぜ七福神なるものができたのか・・・ ということを初めて知りました。
七難を七福に転ずるというくだりと、宝船とは、共通点もないまま仲良くこの世界に乗り合わせること。べつにどこかへ宝探しに行くわけではなく、異文化の和合という宝がすでに載っている船なのだというくだりは、今の世界情勢から、違う環境で育ってきた二人が共同で生活を始める夫婦においても同じこと言えるので、ハッとさせられました。
ガリレオに出ていた福山雅治さんではありませんが、「実におもしろい!!」
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