奇跡の食卓③「ミネラルが出ていく訳」 国光美佳さんの講演会
皆さん こんばんは！ 不妊相談ひとすじ２５年 宮崎市の漢方相談薬局・漢方の麗明堂、一般社団法人認定の子宝カウンセラー 薬剤師の金丸です。
一昨日からご紹介している国光先生のミネラルのお話の第3話「ミネラルが出ていく訳」についてご紹介させていただきます。
ミネラルが入っているはずの野菜に、なぜミネラルが少ないのか？ミネラルを摂っているはずなのに、どうして出て行ってしまうのか？その理由を知ると、まさに「唖然（あぜん）」です。
自分が生きるために自分の口に入れるものは、きちんと中身を知っておくことがとても大切になってきます。そんな視点から、どうぞ今日のお話を最後までお読みいただき、ご家族の健康にお役立てくださいね。
国光美佳氏
子どもの心と健康健康を守る会代表・食学ミネラルアドバイザー
大妻女子大学卒。女子栄養大学の『栄養と料理一般講座』を修了。ＮＰＯ法人『食品と暮らしの安全基金』勤務を経て『子供の心と健康を守る会』を設立。発達障がい、うつ症状などミネラル補給による改善例を発信する。主な共著に『食べなきゃ、危険！』『発達障がいに薬はいらない』などがある。
なぜミネラル不足がキレる心をつくるのか？
ミネラルは五大栄養素の一つで、これが不足すると色々な体の不調が出てくるだけでなく、心にも影響してきます。
なぜか？それは酵素と関係しているからです。3000種類以上ある体内の酵素は、ミネラルとくっつくことで機能するんです。中には神経伝達物質を作ったり、ホルモンを作ったりする酵素もありますので、当然、精神や神経に影響が出てきます。
神経伝達物質というのは、例えば「セロトニン」とか「ドーパミン」です。これらは精神への影響がとても大きいです。ですからミネラルがしっかり含まれた食材を食べると、心や脳の状態が明らかに良くなります。しかし今、ミネラルをしっかりとるのが難しい時代です。例えば、コンビニ弁当を何種類も買ってきて、ミキサーにかけて実測したデータがあります。「カルシウム」「マグネシウム」「鉄」「亜鉛」どれも成人に必要な量に達していませんでした。
冷凍食品やデパ地下の高級惣菜でも同じ結果がでました。これは「食品と暮らしの安全基金」が調査したのですが、調べた120品目すべて商品名、企業名を公表しています。
野菜も結構入っているのに、なぜこんなにミネラルが足りないのか。それは多くの加工食材が「水煮食品」だからです。今流通している加工食品のほとんどの食材が適度な大きさにカットされています。それらは一度煮た後、よく洗います。その段階で水溶性のミネラルが流出してしまいます。
加工食品に使われる野菜の多くは中国でカットして、それを冷凍して輸入し、日本で流水解凍します。ここでほとんどのミネラルは水と一緒に流れ出てしまいます。そしてレトルトカレーに入れられたり、お弁当に入れられたりします。
学校給食でも病院の食事でも管理栄養士が食品成分表をもとに完璧なメニューを作っているのですが、その食品成分表は自然の素材を基準にしているので、数字の上ではバランスの取れた数字が出てくるのに、実際には水煮の食材を使っているので数値が半分以下だったりします。
このようなミネラルが全然足りていない食事をとり続けている事と、キレやすい子供との間には因果関係があるんです。「食が全て」とは言いませんが、キレやすい理由のかなりの部分を占めていると私は思っています。
気になる2点目は食品添加物「リン酸塩」です。これがお腹の中でミネラルとくっついて一緒に外に出てしまうんです。
リン酸塩はほとんどの加工食品に使われています。たとえば、加工肉を作る過程でリン酸塩は欠かせません。1ｋｇの豚肉にリン酸塩入り調味液を注入することで2.2kgに増量されます。冷凍トンカツは、このようにして増量されたお肉なのでとても柔らかいです。
ミネラル不足を起こす実情が現代食にはあるのです。
≪日本講演新聞 2/17(月)号より≫
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