人の喜ぶ姿見て、喜び得られる人となれ③
皆さん おはようございます! 不妊相談ひとすじ25年 宮崎市の漢方相談薬局・漢方の麗明堂、一般社団法人認定の子宝カウンセラー 薬剤師の金丸です。
綾部先生は、教員になられて2年目に道徳教育モラロジーの講義を聞かれて、「三方よし」の考え方を実践されました。
そして、真の人間関係を豊かにする広い道徳を実践するためには、二方よしではなく、三方よしが大切であることを奨められてきたのです。自分のやっていることを振り返ってみると、自分と相手と第三者と全てにおいて一番いい方法を考えてから行動する視野の広さが足りなかったと思うことが、よくあります。
この行動は、いつも自分と相手と第三者のことを頭に入れて、考えてから行動をすることが大切です。
綾部先生の第3話「二方よしから「三方よし」へ」をどうぞお読みくださいませ。
綾部正哉さん 椎葉綾心塾(しいばりょうしんじゅく)塾長
昭和16年、満州国三江省佳木斯市生まれ。宮崎大学卒業後、宮崎県の公立学校の教諭として24年間勤務。教育行政職を経て、定年退職後は宮崎大学教育学部の客員教授を務める傍ら、椎葉村で私塾「綾心塾」を開設。
二方よしから「三方よし」へ
記者―綾部さんは「道徳教育」の現状に対して、思うところがおありだそうですね。
綾部さん―私は定年するまでの十四年間、宮崎県の教育委員会に在籍し、道徳教育の推進を担当していました。現場では子供たちにどのようにして道徳を教えているのか、その現状にどうしても合点のいかないことがありました。というのも、当時は、道徳を「己もよし、汝もよしとする人倫関係」と捉え、学校では「自分も良い、相手にも良いことを求めていきましょう」と教えていました。しかし、そこにあるのは「自分」と「相手」のかかわりだけです。それ以外の周囲のみんなのことは、どうなるのでしょう。
私は教員になって二年目に、縁あってモラロジーの講義を聞き、廣池千九郎先生が提唱される「三方よし」の精神を知りました。「自分も良い、相手も良い、そして周りのみんな、第三者も良い」というものですよね。自分と相手だけの「二方よし」でとらえてしまうと、二人はいいけれど、周りは迷惑するというような狭い道徳になってしまします。それではいけないと、私は県下の先生方に「三方よし」の大切さを説いて回りました。
記者―子供たちに「三方よし」を自分事として考えさせるには工夫もいりますね。
綾部さん―身近に起きている問題を題材にしてみるのも一つでしょう。例えば、最近は授業中に断わりもなく勝手に教室を出ていく生徒が増え、大きな問題になっています。「おい、何やってんだ。授業中だぞ」。先生が注意をすると、「僕の生理現象を、先生は制限するのですか」「ここで洩らせっていうんですか」と返ってくる。それで大抵の先生は何も言えなくなってしまうわけです。
そういう時に、どう指導すればいいか。私だったら、こう説くでしょう。
排泄という生きる上では避けられない生理的欲求に対処しようとする、そのこと自体は大切である。しかし、自分の欲求を満たそうとするその行動が、周囲の三十九人の生徒にどのような影響を与えるか、考えていますか?そう問いかけます。
また、あなた一人の都合をよしとしてしまえば、「じゃあ僕もトイレ」「私は眠いから、新鮮な空気を吸いに外に行ってきます」という他の生徒との要求にも応えなければいけなくなるでしょう。そうしたら授業は、学校全体はどうなるのか想像してみて欲しい、と。
そのように考えさせることによって「周りのみんな」も良いかどうかを考える道徳的な心情や判断力が養われます。そこまでやらなければ、行動は変わりません。自分と相手だけの道徳では不十分なのです。
≪続きはまた次回に…≫
心の生涯学習誌れいろう5月号より
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