ある夫婦の会話

　皆さん　こんにちは！　不妊相談ひとすじ２５年　宮崎市の漢方相談薬局・漢方の麗明堂、一般社団法人認定の子宝カウンセラー　薬剤師の金丸です。

　　夫婦には、それぞれの形があります。

何が良い、悪いというのではなく、それぞれの夫婦が話し合い、認め合い、尊重し合い、助け合って、一番いい形を作ろうとするのではないかと・・・　近頃になってそう実感しています。

　昨年２０１９年６月にＮＨＫのクローズアップ現代で特集された「夫婦の会話」の後の皆さんの感想の中で、読んでいて私がとても感動した記事がありました。

　それは、夫婦の会話について、ある奥さまが書かれたものでした。夫婦の会話にも、いろいろな形があっていいと思いますが、共感や尊重、そして気持ちよく会話ができると、より素敵な夫婦になるように思います。

　それでは、私が感動したある奥さまの記事をご紹介させていただきます。

　番組に登場した２組の夫婦は、1日の会話が僅か１０分間しかないことに大変驚きました。
会話の内容を撮影されていることもあるでしょうが、何とも寂しい感じでした。

　夫と私は、家でも仕事場でもつねに一緒なので会話は尽きることがなく、お互い気がつくと夜中の１時になっていた、ということがよくありました。ご飯を食べる時も二人で並んで食べて、昼食後の僅かな時間を利用しての昼寝も一緒。私は夫の小さな変化も見逃したくないので、いつも表情の微妙な変化を感じ取っていました。何も言わなくても、目元や口元の僅かな変化から感情を読み取ることが出来ます。

　ふたりで話していると、会話が楽しくてとても弾みました。夫はユーモアがあるので、私が予想もしないような面白いことを言ってよく笑わせてくれました。
また、私が夫に何か話題を振ると、私とは違う視点で物事を見て意見を言ったりするので、｢そうか、そういう見方や考え方もあるんだな。」と思えて、視野が広がるのです。
ある夫婦の方が「いまさら夫婦で何を話すんですか？」と不思議そうな顔をして私に言いました。日頃、夫婦でゆっくり会話をする習慣がないと、いざ話しをするとなると、何を話していいのか分からず、戸惑うのかもしれません。

　私と夫の結婚生活は４０年間で終了しましたが、夫婦としての関係の密度はとても濃かったと思います。
私をよく知らない人からは、夫に対して従順なタイプなのではないかとよく勘違いされますが、実際はそうではありません。夫と意見が違う時にはとことん話し合いますし、時には意見がぶつかり合って喧嘩もしました。でも、私は夫にだけは自分の本音を正直にぶつけることが出来ましたし、夫も私だけには何でも話せていたと思います。

　時々、夫婦喧嘩を一度もしたことがないと自慢される夫婦がいます。私は、とても信じられません。夫婦のお互いか、もしくは一方が自分の気持ちを抑えて我慢しているように思えます。また、自分の本当の気持ちを相手にぶつけることを怖がっているように思えてなりません。
夫婦は違う環境で育ち、考え方が違って当たり前ですから、時に意見がぶつかることがあって当然です。全く喧嘩をしないなんて、とても不自然だと思います。

　折角、不思議な縁あって夫婦になったのですから、夫婦として過ごす時間を大切にしないと勿体ないです。１日１０分間程度の短い会話では、連絡事項や確認事項を話して終わりでしょう。会話をたくさん重ねることで相手に対する理解は、より一層深まります。
相手の話にタイミングよく相槌を打ったり、共感したり、気持ちよく話が出来るような雰囲気作りも重要です。

　この世でたったひとりの大切なパートナーです。
日頃の夫婦の会話が充実していれば夫婦の関係も良好ですし、つまりは悔いのない充実した人生を過ごすことにも繋がると思います。
夫と私が会話を重ねた濃密な時間は、今振り返ると宝物のような楽しい時間を過ごしたのだと思います。

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