「コロナ生活がもたらす親子関係への影響」触れられて育つ子どもの心②
皆さん こんばんは! 不妊相談ひとすじ25年 宮崎市の漢方相談薬局・漢方の麗明堂、一般社団法人認定の子宝カウンセラー 薬剤師の金丸です。
今日は、この冬一番の冷え込みでしたね!
宮崎は温暖で本当に暖かいですので、ほんの1週間前まで、実は私も、半そでのワイシャツを着ていました。笑
毎年思うことですが、宮崎には秋という季節はあるのだろうか・・・と
夏から一気に冬になっていくような、もう少し秋を楽しみたいような、そんな気分です。
さて今日は、昨日に続いて山口創さんの『触れられて育つ子どもの心』の第2話を紹介させていただきます。
前半は、生後早期の親と子の関わりがオキシトシン受容体にも影響を与え、遺伝子までも変化させて、神経レベルで子どもの心に影響を与えること。
そして、後半のお話は、今年世界中に蔓延した新型コロナウイルスがもたらした親子関係への影響について書かれています。
どちらも興味深い内容ですので、どうぞゆっくりお読みくださいませ。
山口 創氏(やまぐちはじめ) 桜美林大学リベラルアーツ学群教授
1967年静岡県に生まれる。聖徳大学人文学部講師を経て、桜美林大学リベラルアーツ学群教授、臨床発達心理士。早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程修了。専攻は臨床心理学、身体心理学。『子供の「脳」は肌にある』(光文社新書)『手の治療力』(草思社)『幸せになる脳は抱っこで育つ』(廣剤堂出版)『皮膚は「心」を持っていた!』(青春出版社)など著書多数。「世界一受けたい授業」「チコちゃんに叱られる」などテレビでも活躍。「触れる」ことをテーマに、子育て、看護・介護、セラピスト等様々な人を対象に研究や講演活動を行っている。
触れられて育つ子どもの心
生後早期の親子のかかわりが遺伝子を変化させる
そして興味深いことに、親の赤ちゃんとの関りは、赤ちゃんのオキシトシンの受容体にも影響を与えることが 近年の研究でわかってきました。オキシトシンの受容体がきちんと発現していないと、オキシトシンを受け取ることができないのです。研究では、母親と生後5ヵ月の赤ちゃんが遊んでいる様子を分類して、その1年後の赤ちゃんのオキシトシン受容体を調べてみました。すると最初の段階で母親が赤ちゃんとよく関わって遊んでいた場合、赤ちゃんのオキシトシン受容体がよく発現していることが分かりました。
このような現象は、もともと親から受け継いだDNAがそのまま発現するわけではなく、生後早期の環境によって、DNAの発現がエピジェネティック(後成的)に変化することを示しています。この研究で興味深いのは、研究で評価している「親子の関わり」というのは、親子が互いに行為者として関わり合うような遊びをしているという点にあります。どちらかが一方的に影響を与えるのではなく、相互に影響を与え合うことが大切なのです。
このように、親子が互いに影響を与え合うためには、親は子供の気持ちに敏感に応え、子どもも親の働きかけに反応する、というやり取りが繰り返されることが大切なのだと思います。子供の心情を無視した親からの一方的な関わりでは成立しないのです。
そのような関わりをすることによって、子供は安心・安全を感じることができ、それが愛着の形成へと発展していきます。最近の研究で、子供が安心・安全を感じるのは単に心理的な事象ではなく、神経レベルで起きていることが分かってきました。オキシトシンもこの神経と深いかかわりがあり、安心・安全を感じることで、それを確保してくれる人物との愛着を強めるように働いています。
そして安心・安全を感じるのは、触れることだけに限りません。親の声に含まれている優しさや保護を表す周波数を耳で感じ取ったり、親の表情からそれらを目で読み取ったり、ということも神経レベルで瞬時に判断しているのです。
新型コロナウィルスがもたらす親子関係への影響
近年、我が子を可愛いと思えない母親や、子どもに触れることが苦手な母親が増えてきたと言われています。
そのような背景には、母親自身が子どもの時に、あまり良い養育経験を持っていない場合が少なくありません。そのような場合、我が子との愛着関係も不安定になり、自分の気持ちを十分に受け入れてもらったという感覚を持てないことも一因だと思っています。一方向としてのやり取りしか成立していない可能性があるのではないでしょうか。
筆者はその一因として、ゲームやスマホなどの普及があると思っています。これらの機器は、子どもの泣きやぐずりを魔法のように止めてくれます。制限をかけなければ、何時間でも際限なく一人で遊び続けるでしょう。親にとっては育児の大変さから逃れられる魔法のような機械なのです。しかしこれらの機器は一方的なものでもあり、機械が子どもの心情を汲み取って反応してくれることはありません。
そのような体験しか持つことができなかった子どもにとって、それが子どもにどのような影響を与えるのか、立ち止まって考える必要がある時代になっています。
≪続きはまた次回に≫
生命尊重ニュース11月号より http://www.seimeisontyou.org/
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