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耳寄り情報
 2017年11月25日
カテゴリー:アメブロ ( 素晴らしいお話 )

心臓外科医 天野篤さんのお話② 「陛下のお心に学んだ【公平の原則】」
昨日から紹介していますオフポンプ冠動脈バイパス手術の世界的名医の天野篤医師のお話の二話目。
天野医師は、5年前の平成24年2月に天皇陛下の手術を担当された医師としても知られています。

今回は、その時のお話についてご紹介したいと思います。

【心臓手術の世界的名医 順天堂大学医学部教授 天野篤 医師】
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第二話 『陛下のお心に学んだ【公平の原則】』

・・・5年前の平成24年2月には、天皇陛下の手術を担当されました。どんな気持ちで臨まれたのですか。

 天野 まさか自分が陛下の手術を手掛けることになるとは思いもしませんでしたが、日頃から、どんな状況にも平常心で臨めるよう知力、気力、体力を鍛えてきました。ですから、お話があったときは「ほかに誰がいるんだ。自分以上に結果を出せる心臓外科医はいないだろう」と、自分に言い聞かせましたね。陛下の手術は絶対に日程を動かせません。自分の体調管理にはいつにも増して気をつけました。

・・・手術を経験されて、皇室に対する思いに何か変化はありましたか。

 天野 手術を手がけるまでは〝皇室というのは一般国民とは違う世界なんだ″というイメージだけでしたね。それが、お近くで陛下の日常に触れ、公務に向かわれるご姿勢を目にするにつれ、すべてが「国民と共にある」のだということを実感しました。

 皇后陛下はかつて24歳でご結婚されたことに触れて、「天皇陛下は私よりも24年も長く皇室を背負われてきた」という表現をされました。私の場合、「自分は56年間も、今上天皇が背負われてきた重さを知らずに平々凡々と生きてきた」という思いでいっぱいでした。中でも、陛下に学んだ一番大きなものが「公平の原則」です。

・・・「公平の原則」とは。

 天野 陛下はいつ何時も、目の前の公務を分け隔てなく、粛々と遂行されます。それもただ、すべての人に同じ手続きをするというだけでなく、後々までひずみを残さないよう、いつもご自身の「公平の原則」にのっとって、配慮に配慮を重ねて判断をされます。いつどこへ行くか、そこで何をするか、どんなお言葉を述べられるか。ご自身のことは後回しにし、すべてを「公平の原則」に基づいてお決めになるんです。術後に病室へ戻られると、すぐにワープロを取り寄せ、式典のための草稿を書かれていました。

 そうしたお姿に接して、患者さんの命と向き合う外科医も「公平の原則」を持たなければならないと感じました。けれども、過去の自分を振り返ると、必ずしも守れていたとはいえない時期もあります。変わらなければと思いました。
 どう変わるかというと、手術でいうと難しい緊急手術は自分がする、その代わりに定時の手術は若い医師に任せる。そうすることで医師には手術の機会を平等に、患者さんには誰が手術をしても、30年後の結果が変わらない同じ品質の医療を提供することができます。結果に不調和を生じさせないということですね。

≪この続きの最終話は、また明日・・・≫
耳寄り情報ここまで


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