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これまでに209 のコラムを連載しています(2001年7月から連載開始)

2011年
2011年9月のコラム
遺伝子の研究において世界的にも有名な分子生物学者村上和雄氏(筑波大学名誉教授)が、大変興味深いお話しを新聞に載せてありましたので紹介したいと思います。
 人間の生理学的見地から考えると水深40m位くらいしか潜れないところを、56歳の時に水深105mまで素潜りで潜ったというジャック・マイヨール(1927~2001)。100m近い水深になると水圧で肺が破裂してもおかしくないのに潜ったのだから、まさに超人と言っていい。時間にすると5分くらい掛かったようだ。
普通の人間とどこが違うのかを調べるために実際彼が潜っているときに脈拍や血流をチェックしたところ不思議なことが分かった。普段は70くらいの脈拍が20くらいまで落ちた。脈拍が遅くなると酸素の消費量が少なくなるので息が長く続くが、普通の人はそこまで脈拍が落ちたら死んでしまう。ところが彼の場合は脳と心臓以外の血流が極端に少なくなり、そうすることで乏しくなった酸素を脳と心臓に集中的に集めたのだ
この事実から分かることは、彼が水中で危機的な状態になった時、酸素やエネルギーが最も大切なところに集まって命を守ったということである。

 村上氏はこのことについて、遺伝子が生命を守ろうとして普通とは違った働きをしたからこのような変化が起きていて、人間は極限状態におかれた時には、それまで眠っていた遺伝子がオンになる!!と説明しています。
 マイヨールは若い頃、水族館の飼育係をしていて、その時メスのイルカに恋をして、そのイルカと一緒に泳いでいるうちに気がつくと5分間も潜っていたことがあったそうですが、息をするのを忘れるくらいイルカと一緒にいたいという独特な思いが、彼の遺伝子の働きを変えたのかもしれません。
 村上氏は、「人の一途な思いが、遺伝子の働きを変える”ことが分かってきたが、多くの遺伝子は心がけによって目を覚まし、明確な目標を持ち、決してあきらめず、どんな時も陽気な心でいれば、良い遺伝子がきっとオンになる」と仰っています。
皆さんが健康になりたい、目的を達したいという強い思いも、きっと同じように私達の体の遺伝子をオンにしてくれると信じています。人は素晴らしい可能性を誰もが持っているはずですから…

 
今月のコラムはここまで


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