特集）子供を大切にしてきた日本人③

公開日：2018年10月19日カテゴリー：ブログ, 素晴らしいお話

皆さん　こんにちは！　不妊相談ひとすじ２０年　宮崎市の漢方相談薬局・くすりの麗明堂、一般社団法人認定の子宝カウンセラー　薬剤師の金丸です。

　アメリカから帰ってきてから、①冷房による冷えと②疲れと③風邪の３つが重なり合ったのでしょう・・・　今まで２５年間店頭相談をやってきて、「自分の体調が悪くてカウンセリングのお客さんのご予約を断ったことが一度もない！」と豪語していましたが、さすがに今回は参ってしまい、帰国してから昨日までダウンして休んでいました。

　今、起きていることは必要があって起きている。という観点からすると、今までは病気は予防をすることが大切なので、普段から気を付けましょう！という意味で自らがお手本になって良かったかもしれませんが、今回のことからは、病気になった人の苦しさやしんどさを同じように体験して、その方々の気持ちに寄り添うための必要な経験だったように感じています。

　さて今日は、「子供を大切にしてきた日本人」の最終回。授かりものの心が日本を救うをぜひ読んでいただき、皆さんにも日本人に生まれてよかった・・・と感じていただけたら嬉しく思います。

同志社大学教授　井上雅夫（いのうえまさお）

1946年生まれ。日本の西洋史学者。専門は中世ドイツ史。同志社大学文学部文化史学科教授。新教育者連盟理事長。

「川」の字型教育の日本

ヨーロッパでは犬がおとなしいんです。西洋では日本と違い、バスの中にモレストランにも犬を連れていく。徹底的に人間が躾けているからです。同様に子供も結構おとなしいんですよ。それは親の監視下にあって徹底的に教育するからです。それもそのままにしておくと子供は悪くなるという性悪説で、ドイツは特に厳しいようです。日本でも最近、体罰が問題になっていますが、昔のヨーロッパでは「ムチを惜しめば子はダメになる」と言われ、実際教壇でも使っていました。ところが、幕末に来日した西洋人は、日本の先生が鞭を使わないのに、子供がちゃんとしていることに驚いたといいます。明治に日本に来たモースという人も「日本人は子供を非常にかわいがり大事にしている。それでも子供は増長してだめにはなっていない」と言っています。なぜなのかというと、赤ちゃんの時から親に信頼されて、性善説、あるいは神の子として教育を受け、愛情をたっぷり受けて育っているんです。人間関係もいい中で育つと、子供は人間というものを信用するし、道徳的にもうまくいく。ところがヨーロッパは初めから〝人間はだめなもの″として育てるから厳しくなる。すると子供も厳しく世の中を見る。個々人はお互いに対立したもの、信用できないものとなる。

　私達の生活も多くはテーブルやベッドになり、西洋式になっていますが、本当は畳の生活の方がいいと思います。というのは畳の方が赤ちゃんや子供と同じ目線で生活できる。寝る時も子供を真ん中にして川の字型で寝てましたよね。お風呂も親子で入る。せいようでは　子供の時から親子は別の存在なんです。子供は大人の世界には入れません。西洋は大人中心の社会です。

〝授かりもの″の心が日本を救う

日本では昔から「子供は七歳まで神のうち」と言われました。日本では古来、人間はみな神様の子孫であり、神様と人間は生命がつながっていると考えられてきましたが、子供にはそれが特に実感されました。だから子供は余計に大切にされました。子供はまさに神様で、赤ん坊が無意識に笑うことは「産土（うぶすな）笑ひ」と言われましたが、これは産土の神様の微笑みと感じられたのですね。日本人が古来から大切にしてきた〝授かりものの心″こそが日本を救うと信じています。

≪完結≫

◎発行　生命尊重センターhttp://www.semeisontyou.org/

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