特集② 胎児は学習している ~脳の発達と感受性期
皆さん こんにちは! 不妊相談ひとすじ20年 宮崎市の漢方相談薬局・くすりの麗明堂、一般社団法人認定の子宝カウンセラー 薬剤師の金丸です。
今日は、一段と冷え込みましたね。明日からセンター試験を受ける受験生の皆さん、風邪をひかないようしっかり気を付けてくださいね。
さて、今日は明和政子さんのお話の第2回目です。
皆さんも自分自身、または子供さんで思春期の心の変化を経験または実感されたことと思います。この思春期のどうにもならない感情による態度に腹が立ったり落ち込むこともあるでしょうが、今日のお話を読むと、なぜ、このような態度をとるのか分かり、落ち着いてその態度を受け入れることができるようになると思います。
ぜひ、思春期のお子さんのことで心配されていたり、悩んでおられる方には、教えて差し上げてくださいね。
生命尊重ニュースVol.35 2018年12月号より
京都大学大学院教育学研究科教授
明和 政子(みょうわ まさこ)さん
富山県生まれ。京都大学教育学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。京都大学霊長類研究所研究員、滋賀県立大学人間文化学部専任講師などを経て、現在は京都大学大学院教育学研究科教授。専門は「比較認知発達科学」。主な著書に『霊長類から人類を読み解く なぜ「まね」をするのか』(河出書房新社)、『心が芽ばえるとき コミュニケーションの誕生と進化』(NTT出版)、『まねが育むヒトの心』(岩波書店)など多数。
ヒト特有の長い「思春期」
ところで、ヒトの前頭前野が完成する(大人のレベルに達する)までには25年以上かかることを先に述べました。ヒトの脳は、これほど長い年月をかけて成熟していくのですが、ここに思春期特有の問題が関連してきます。
思春期に当たる時期がこれほど長いのはヒトだけです。大人からみると、思春期の子ども達は、摩訶不思議な行動をとったり、感情を爆発させたりするネガティヴな印象がありますが、これはこの時期特有の脳の構造変化が関連しているのです。
大脳皮質の奥のほうには、「辺縁系」と呼ばれる部位があります。ここは、自分ではコントロールできない感情を無意識的に湧き立たせる場所です。理由もなくイライラする、涙が出る、箸が転がってもおかしい、こういった感情起伏の波には辺縁系の活動が関与しています。
辺縁系が急劇に発達するのは第二次性徴期、つまり性ホルモンの分泌が突然高まる時期です。性ホルモンの高まりの影響を受けて、辺縁系の活動は過活性となります。それにより感情の爆発が起こる。他方、辺縁系の活動を抑制しバランスを保つのは、前頭前野の役割です。多少イライラしてもある程度の自分の行動を抑制できる、いわゆる大人のふるまいができるのは、前頭前野の働きによるのもです。
しかし、先ほどお話したように、前頭前野が完成するのは25歳以降です。辺縁系が過活性となる時期はおおよそ12、3歳ごろから。それに対して、前頭前野の完成までにはさらに10年以上も待たねばならない。両者の発達には、大きなミスマッチが生じているのです。思春期の子ども達の脳はいまだ発展途上であり、自分の感情を前頭前野を使ってうまくコントロールすることができない段階にあります。
私達は、この時期の子どものふるまいに対して悩み、時には責めたりしてしまいがちですが、一番どうしてよいか分からないのは当事者である子どもたちであるはずです。彼らの前頭前野の働きを手助けするような社会の仕組みを作っていかねばなりません。そうでなければ、子ども達は自分を責め、孤立する一方です。
引きこもりや不安障害に限らず、統合失調などの精神疾患の75%以上は思春期に発症します。科学的根拠に基づき、子どもの心に何が起きているのかを理解し、打倒に支援する施策が今後一層必要となるでしょう。
≪つづきはまた明日≫
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