漢方の九州大会での私の講演にて「漢方の３つの使い方」③

公開日：2019年02月15日カテゴリー：ブログ, 漢方のお話, 講演会

　皆さん　こんにちは！　不妊相談ひとすじ２０年　宮崎市の漢方相談薬局・漢方の麗明堂、一般社団法人認定の子宝カウンセラー　薬剤師の金丸です。

　今日は、昨日、一昨日に続いて、先日の福岡で行われた漢方の九州大会で、私が講演にてお話しました【漢方の３つの使い方】についての最終回をお話ししたいと思います。

「漢方の役目を考えてみますと、私はこの３つの使い方があると思います。一つ目は、①予防での使い方。二つ目は、②治療での使い方。三つ目は、③体質改善です。

　昨日お話しましたように、②の治療での使い方がほとんどになってしまっているのが今の日本の現状です。これがすべて悪いわけではないのですが、なぜこのような状況になってきたかと言いますと、漢方を理解して使いこなせる漢方家を育てるのには労力と時間が掛かるので、安易に【〇〇病に効く！】と謳って売り上げだけを追求した結果、一人ひとりの証（体質から見極めるその人の状態）を確かめずに決められた漢方を使い続けた結果、漢方薬での副作用が出てきたのです。

　さて、漢方にはもっと奥深い世界があり、私は①の予防での使い方や③の体質改善での使い方を実践できたら、きっと自分の人生を楽しく全うできるのではないかと思うのです。

　予防とは、皆さんもまだかかっていない病気でも、例えば親や祖父母が高血圧や心臓病や脳などの血管系の病気になっているので、何となく血管系は気を付けようとか、親も祖父母もガンの家系だからガンにはかかりたくないとか、気管支が弱い家系とか、胃腸が弱い家系とか、皆さんもそう言われてみれば薄々自分の弱点には気付いていることと思います。

　そこで、予想通りの病気に罹り、苦しむ人生を歩むより、自分の弱みを克服して病気にならない人生を歩むことができれば最高だと思うのです。それができるのが、その人の体質に合わせた漢方なのです。

　体質改善とは、今持っている、抱えている病気を一時抑えではなく、根本的に改善していくことです。例えば、生理痛は痛みを止める治療を続けていても毎月の痛みはやってきますが、漢方での体質改善を続けることによって私のところでは早い人では翌月から、遅い人でも３，４ヵ月目から痛みが減ってきて痛み止めがなくても過ごすことができるようになるのです。

　アレルギーでも、漢方による体質改善を続けているとアレルギー自体が出なくなってきます。２０年以上悩まれている花粉症の方でも、１年から２年の体質改善で鼻水やくしゃみが出なくなってくるのです。

　漢方には、こんなに素晴らしい使い方があることを、私は皆さんに知ってもらいたい！体感して喜んでもらいたい！と漢方薬剤師の一人として強く感じています。

　不妊でお悩みで、不妊治療を続けられてもなかなか結果が出ない方でも、私のところで漢方を中心とした子宝相談で無事に元気な赤ちゃんが授かっているのは、まさに『体質改善』のおかげだと私はいつも漢方に感謝しています。

≪完結≫　

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