感動! 人は愛でしか変わらない③ 「命の授業で甦った父親の命」香葉村真由美さん
皆さん こんにちは! 不妊相談ひとすじ20年 宮崎市の漢方相談薬局・くすりの麗明堂、一般社団法人認定の子宝カウンセラー 薬剤師の金丸です。
それでは、香葉村真由美さんの「人は愛でしか変わらない」第3話をご紹介したいと思います。
~子どもたちの光る声を伝えて~
香葉村真由美さん(かばむら まゆみ)
今年3月まで福岡県内の小学校に勤務していた。地元博多を拠点としたボランティア団体で精力的に活動。2008年三重県で行われた「第1回先生見本市」(現在の「あこがれ先生プロジェクト」で講師を務めたことをきっかけに、全国各地から講演依頼を受けるようになる。命がけで生徒と向き合ってきた実体験から語られる講演は、沢山の感動、涙、勇気、そして笑顔を生んでいる。著書に『子どもたちの光るこえ』(センジュ出版)、出演映画に『いのちのまつり―地球が教室―』がある。
〝いのちの授業″で甦った父親の命
しおりちゃんは、いのちの授業の前にクラスの男の子と喧嘩して、「そんなら死ぬ!」と叫びました。すると、ひびき君が走って行って、「死ぬって言っちゃダメ。僕のお父さんみたいに会えなくなっちゃうよ」。ひびき君は、父親が交通事故で亡くなったことを初めてみんなに打ち明けました。しおりちゃんは、ひびき君に「私や先生がいるから大丈夫!」と言い、何があってもひびき君を守る女の子へ成長していきました。
授業の中でひびき君は、草葉先生考案の、ご先祖様の顔がたくさん描かれた〝命のベスト″を着ました。同じ顔は一つもありません。ひびき君はたくさんのご先祖様の顔を見渡して、ベストの下の方に描かれた男の人を指さして「お父さんがおる」と言ったのです。彼の中に、お父さんの命が甦った瞬間でした。
ひびき君は、このいのちの授業の後、お母さんに「お父さんは僕のこと何て呼んでたの?」「僕と何をして遊んでくれた?」等と聞き始めました。ひびき君は、自分の体の中に父親の命があると分かった瞬間、自分のいのちのこと、お父さんのことをもっと知りたいと感じました。ひびき君は、感想文に「いのちの授業は、まるでお父さんが生きているみたいだった」と書いてくれました。
授業の後、クラスの中で友達に「死ね」等という言葉が消えていきました。私は授業前にも「命はたった一つしかないよ」と話していましたが、授業後は「あなたたちは、大きくなって自分の命の為だけに生きていけない時もある。そんな時は、身体の中にあるたくさんのご先祖様のために生きてごらん」。そう言葉がけが変わっていきました。
私は、いのちの授業のために何度も教材を作り直しましたが、子ども達の反応は、私の指導案も教材も超えていました。私は子ども達にいのちの授業をしましたが、私は子ども達からたくさんいのちの授業をしてもらいました。いのちを愛おしいと感じる想いが、新しいいのちへと繋がっていったのです。私は、このことを沢山の人達に伝えたいと思います。
≪つづく≫
発行所◎生命尊重センター
生命尊重ニュース2018 9月号より http://www.seimeisontyou.org/
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